広告でマネタイズするインターネット媒体の運営であれば、収益率が高い広告商品を取捨選択する「目利き」はとても重要です。
「目利き」といっても、早朝の築地で安くておいしい魚を見つけ出すような、職人の経験値が必須の険しい道ではありません。
インターネット広告には、eCPMという便利な判断基準があるので、この変換方式の手癖をつけておくことで、収益判断を簡単に「目利き」できるようになります。
eCPMって何?
例えば、不動産を購入する場合、場所、駅からの距離、面積や建築材料など、いろいろな条件パラメーターがありますね。その中で物件の資産価値の指標として「坪単価」という基準がよく使われていると思います。
「坪単価」で表現することで、総額としては高いと思った物件が、坪単価では意外と安かった・・みたいな判断ができるわけです。
インターネット広告もしかりで、広告種別によって、いろいろな条件パラメータがありますし、さらには種別によって課金方式も異なってきます。
そこで、すべての広告種類を、広告が1,000回表示された場合の単位をeCPMと定め、このeCPMを収益率の「目利き」判断の指標として利用するととても便利なのです。
広告タイプの分類
まずはわかりやすいように広告タイプを、3つに大別してみます。それぞれ、広告タイプによって、広告主の目的も違えば、課金方式も異なってきます。
| 広告タイプ | 目的 | 訴求対象ユーザー | 課金方式 | 広告例 |
| インプレッション保証型 | リーチを獲得したい | 非認知層 | CPM | ディスプレイ広告 |
| クリック保証型 | サイトへ誘導したい | 潜在層 | CPC | コンテンツマッチ |
| アフェリエイト型 | 最終成果を得たい | アクティブ層 | CPA | アフェリエイト |
訴求対象ユーザーや実際の広告例などは、一般的なものとしてまとめてみました。
広告タイプ別のパラメータ値
次に、上記3つの広告タイプ別に必要となる条件パラメータを、仮に定めてみたいと思います。媒体や広告種類によって一概には言えませんが、たぶんだいたいこんな感じです(感じだとします)。
- インプレッション保証型
→CPM:100円
- クリック保証型
→マッチ率:90%、CTR:0.2%、CPC:50円
- アフェリエイト型
→CTR:0.2%、CVR:7%、CPA:1,000円
eCPMを使って広告収益を比較しよう
それでは具体的にeCPMで広告収益を計算してみます。
仮に5,000,000インプレッション(impsと略します)ある広告ポジションに対して、インプレッション保証型、クリック保証型、アフェリエイト型のどの広告タイプを導入したら収益率が最も高いのかを検討してみたいと思います。各種パラメータは上述で定めたパラメータ値を利用してみます。
- インプレッション保証型
=5,000,000imps×CPM100円=500,000円
- クリック保証型
=5,000,000imps×マッチ率90%×CTR0.2%×CPC100円=900,000円
- アフェリエイト型
=5,000,000imps×CTR0.2%×CVR7%×CPA1,000円=700,000円
eCPMという統一した指標に変換することで、結果は一目瞭然ですね。媒体側はクリック保証型を導入することが、最も収益率がある・・と判断できました。
これがもし、
- 1インプレッションで0.1円支払います
- クリック1回で100円支払います
- 資料請求に至ったら1,000円支払います
という状態だけで判断しなければいけないとすると・・・難しいですよね。
今回はインターネット媒体側の視点で書いてみましたが、新規広告導入に関しては、常にこのeCPMという判断基準のもとで電卓片手に計算する手癖を見につけておくと、とても便利だと思います。そうすることで、広告ポジション毎に最適な広告商品を見つけ出せるようになりますし、複数の広告商品を使い分けて、視覚化した広告ポートフォリオを作成したりすると、いろいろな面で(例えば社内説明とか)威力を発揮できると思います。
